Hot Tuna - Steady As She Goes (2011)2011/06/01

Hot Tuna - Steady As She Goes (2011)
ホット・ツナ。ま〜だ演っていたのか?1990年以来、21年ぶりのスタジオ作品らしい。結成は1969年、かのジェファーソン・エアプレインのヨーマ・コウコネン/ Jorma Kaukonen と、ジャック・キャサディ/ Jack Casady が中心になり スピンオフとして発足させた「生きる化石」の様なブルーズ・ロックバンド。かの地では今も根強い人気?でもヒットチャートを賑わすことは無い、私もライヴ活動は知っていたが、少なくとも30年は聴いていない。 J・エアプレインからサイケデリックさを排除した音というのが彼等の特徴で、ブルーズを基調とするアコースティックからヘヴィなナンバーが好い。自分たちの好きな音楽しか演らない セールスを無視したスタンスで活動し続けている存在自体がに貴重なバンド。本作もよくある過去の名声頼みの、懐古的、小銭稼ぎ的作品で無い事は 一聴すれば分かる。プロデューサーはラリー・キャンベル、レコーディングメンバーは、ヨーマのギターとヴォーカル、ジャックのベース、ファンク・ドラムで有名なスコット・ワーナー、バリー・ミッターホフのエレクトリック・マンドリン、が一体となり質の高いバンドサウンドが形成、ウェット感少なめの泥臭さはシスコ風スワンプとも呼ぶべきか?何ともアナクロな音は逆に新鮮に聴こえる、ゆったりとした時間が創った味わい深い 聴けば聞くほどに味の出るアルバム。
http://www.youtube.com/watch?v=XiffF15xQ_Q
http://www.youtube.com/watch?v=9v89QfCZPhM
ジャケットのイラストはケビン・モーガン作、ジャケ買いである。★★★

今日は母の誕生日、高齢の為ほとんど解らなくなったけれど、元気でいてくれるのがなにより。遠くにいて何も出来ないけれど家族で祝いたい、86歳おめでとう。

Booker T. Jones - The Road From Memphis (2011)2011/06/02

Booker T. Jones - The Road From Memphis (2011)
ブッカーT・ジョーンズ。かの昔「Booker T & MG's」として Stax サウンドを支え、数々の名曲を残してきたメンフィスのオルガン奏者。本作もよく有るコンピかと思いきや、ルーツ/ The Roots のクエストラブを共同プロデュースに迎えたまさかの新作。全編ブッカーTのヴィンテージなハモンドオルガンが唸り、70年代当時と変わらないアーシーでブルージーな元祖ファンクサウンドが蘇る。バッキングはもちろんクエストラブの跳ねたドラムと、ルーツのメンバーらによるタイトで歯切れ良いリズムセクション。当然インスト曲は佳い、が注目は歌物ナンバー「Down In Memphis」はブッカーTのヴォーカル、「Representing Memphis」のシャロン・ジョーンズも実にメロウ、目玉は意外とラスト「The Bronx」のルー・リード(どこに接点があったのか?)だったりする。期待通りのブッカーTの音なんだけれど、ヒップホップ・フレーヴァーを加味し現代風にアップデートされた新しいファンクサウンドは、オジサン世代にも馴染みやすく嬉しい限り。梅雨のうっとおしさを吹き飛ばし、心身共に元気にしてくれるアルバム。
http://www.youtube.com/watch?v=A61c4FgxZz8
http://www.youtube.com/watch?v=pAblsWQibAk
http://www.youtube.com/watch?v=SMvyQkwUkWo
ジャケットのアートワークも秀逸、なんか素敵でイイ。★★★

Stevie Nicks - In Your Dreams (2011)2011/06/03

Stevie Nicks - In Your Dreams (2011)
スティーヴィー・ニックス。今日も懐かしい名前、フリートウッド・マック黄金期を支えソロとしても数々の世界的大ヒット 及びグラミー賞 他、数多く受賞してきたロックの妖精?(そう呼ばれた頃から聴いていた)、共同プロデュースに あのデイヴ・スチュワートとグレン・バラード(デイヴ氏との相性は?)を迎えての10年ぶりの新作。カントリーっぽい泥臭ささも、英国風の幻想的雰囲気も備えた、、ブルージーなポップロックは期待通りのスティーヴィー節。彼女は今年63歳になるそうである、とても還暦を過ぎたとは思えない歌唱は偉い。リンジー・バッキンガムやデイヴ氏とのデュエットもあり なかなかの出来栄え。独特の小悪魔ヴォイスも渋くなり(悪くいえばダミ声になった)、だから落ち着いたバラードがなんとも味わい深いのかも。その昔、彼女に出会ったのはマック加入前の「バッキンガム・ニックス」大胆なジャケットを覚えている。PVを見るといつの間にか小悪魔からゴスロリの大魔女に変貌、貫禄のお姿に月日の流れを感じざるを得ない、それにしても豪華なPVは売れてる証し。
http://www.youtube.com/watch?v=lNL8aAw6IQA
http://www.youtube.com/watch?v=JjyAasrR-5M
http://www.youtube.com/watch?v=vFZvzMaMVzo&
ジャケットはメルヘン風、こんな時代が確かにあったけど上手いレタッチ。★★★

番画廊で「塚本裕子展 -偶然の森-」を見てきた。
塚本氏はイタリアはミラノの工房を拠点に活動する美術家、和紙の達人で墨絵や銅版画など多彩(妻の親友だから知っている)相変わらずお元気で魔女のように魅力的である(悪い意味では無い)。今展は珍しくメゾチントの小品、残念ながら明日4日まで 是非ご覧あれ。

兵庫県立美術館「カンディンスキーと青騎士」展2011/06/06

兵庫県立美術館「カンディンスキーと青騎士」展
梅雨の合間 土曜日は程よく晴れたので、やっとカンディンスキー展を見てきた。
ワシーリー・カンディンスキー/ Wassily Kandinsky (1866-1944) は美術史や美術論の講義に必ず出てくる名前であり、学生の頃 著書「点と線から面へ」とヨハネス・イッテンの「色彩論」は否応無く購入させられたが、レポートの為に斜め読みした程度で本棚の隅に。今回の展覧会はそんな頃の怠惰さから生じた「カンディンスキーは難解」との誤解が解消され、途切れてた線と点が繋がった。氏と青騎士同志達の鮮やかな色彩と大胆な線、フォルムは驚くほど現代的、まるでピーター・マックスのようなポップさ(例えが古くロック寄りなのはご容赦)は、20世紀初頭、激動の時代の重苦しいドイツ ロシア絵画じゃなく、現代的なモダンアート。カンディンスキー氏はマルチ・アーティストの先駆けあり、ジャンルを越えて絵画の範囲を拡張した人、時代を大きく変えるアーティストだったのである。美術や音楽を楽しむとき「理詰め」で観たり聴くことほどナンセンスなことは無いと思っている、突き詰めれば「好き嫌い」の世界であるので。 だけれど、巨匠の作品は彼の 彼等の 芸術が誕生した背景を僅かでも理解した上で観ると、輝くような色彩に対して、そして具象から抽象への制作の変化の過程についての、歴史的評価や重要性のいくらかは理解できる。 今回は時間をかけて足が棒になるほどゆっくり観た。帰り道、阪急王子公園駅に向かうだらだら坂には草臥れたが、何時行っても兵庫県立美術館は日差しと風が気持ちよい。
http://www.youtube.com/watch?v=1IdMJVrTgTE

Ray Bryant - Alone at Montreux (1972)2011/06/07

Ray Bryant - Alone at Montreux (1972)
レイ・ブライアント。昨日の朝刊に訃報が、、ジャズ・ジャイアンツがまた1人消えた。氏は米国のジャズピアニスト、6月2日NY市内の病院で逝去、享年79歳。数多くの名盤を残されてた氏、以前プレスティッジのゴールデン・イヤリングの入ってるのは書いたので本作、スイス、モントルー・ジャズ・フェスティバルでのライヴ。当時ソロは初めて、ヨーロッパも初めての初めて尽くし、しかもオスカー・ピーターソン御大の代役として急遽出演という状況、凄いプレッシャーの中、静まりかえった大観衆を前に1人ステージでピアノに対峙する、全身全霊を賭けた集中力と溢れ出るエネルギー、だけどシリアスではない明るく楽しい演奏。ソロピアノって退屈なモノになりがちだけど、独特のブルージーなプレイに引き込まれる。氏はカーメン・マクレエ、ベティ・カーター他 の唄伴をやっていた、唄伴やってたピアニストが奏でる音色にはブルーズっぽいソウルが漂う?。大好きなピアニストであり まだまだご活躍だと思ってたのに残念、ご冥福をお祈りします。 
http://www.youtube.com/watch?v=VAEtGNd8rB4
http://www.youtube.com/watch?v=Ar9tKSlyg4o
ジャケットは氏の大きな手、これで力強くピアノのキーを叩く。★★