Candye Kane - Sister Vagabond (2011)2011/09/01

Candye Kane - Sister Vagabond (2011)
キャンディ・ケイン。LA出身の白人ブルーズ・シンガーで、波瀾万丈の経歴を微塵も感じさせない天真爛漫さとカラッと陽気なセクシーさが魅力。持ち前のスインギーなスタイルは天然、見事な表現力で、ブルーズ、ロカビリー、シャッフル、ブギー、と幅広く何でも自在に操る注目のシンガー。200ポンドの体型から発せられる歌声は白人らしいクセのないもので(だから好きなんだ)非常に強力で活力に満ちた処が好い。新作は feat. ローラ・チャベス(元ララ・プライスバンド)若手女性天才ギタリスト?との共演。ローラ嬢(見かけによらずまだ24歳?)の切れ味鋭いギターがぶつかり合う、フレージング、正確さ、バリエーション、聴かせ処、等々オジサンを深く納得させる。リリース度にどんどん巧くなる、今が旬なキャンディ嬢のストレートな声とパワフルなシャウトは、歌心と表現力がひとつになった稀有な才能を感じさせる。
http://www.youtube.com/watch?v=gwskX49Qxf8
http://www.youtube.com/watch?v=cl9xt2MjDVk
http://www.youtube.com/watch?v=9Ns5YWtvZMY
ジャケットはヘタなイラストだが記憶に残り、妙に気になる。★★

Rory Block - Shake 'Em On Down (2011)2011/09/02

Rory Block - Shake 'Em On Down (2011)
ロリー・ブロック。1949年 NY マンハッタン生まれ、アコースティック・スライド・ギター炸裂のベテラン女性ブルーズ・ギタリストでシンガー。彼女の本来の音は正統カントリー・ブルーズなのだが、長いキャリアの途中には迷いもあったり・・でも近年の彼女は(81年以降)良質なアメリカン・ミュージックに徹している。06年 ロバート・ジョンソン、08年 サン・ハウスへのトリビュートに続き、最新作は ミシシッピ・フレッド・マクダウェル / Mississippi Fred McDowell へのトリビュート作品。マクダウェル氏は戦前のブルーズマンなので全く知らなかったけれど、調べてみるとロリーと同じくアコースティック・スライド・ブルーズで名を馳せた、何とも怪しく情熱的で攻撃的なギタリスト、なるほどのチョイスである。ブルーズの埋もれてた名曲を自らのアコギで歌うロリー姉御はまさに水を得た魚、相変わらず見事なスライドとソウルフルで渋くて上手いヴォーカルは益々円熟味を増している。どっぷり深く重いブルーズは聴くのにもパワーがいるのだが、妙に聴きやすく 歌とアコギが抜群に溶け合っていてそれは見事で新鮮、美しくもある。
http://www.youtube.com/watch?v=twaB5LD6Sy0
http://www.youtube.com/watch?v=cfUuhvXshLs
ジャケットも相変わらず地味、渋いと言うべきか? ★★

Matt Schofield - Anything But Time (2011)2011/09/05

Matt Schofield - Anything But Time (2011)
マット・スコフィールド。日本ではたぶん知る人ぞ知る非常に認知度が低い人だけど、本国では2010年ブルース賞を受賞、新たな英国ホワイト・ブルース&フュージョン・ギタリスト。全10曲共オリジナルのスタジオ最新作。判りやすく例えるなら英国のロベン・フォードだろうか?ルックスも含め?。 プロデューサーはジョン・ポーター(B.B.キング、バディ・ガイ、オーティス・ラッシュ、他で有名)、録音はマット憧れのニューオーリンズ。かの地の音楽を単に模倣することなく、ブルーズ、ファンク、ジャズやロックを、マットの現代的な解釈と表現力で見事に融合、一味違ったテキサスブルーズに仕上がっている。非常に音のバランスが良くそれぞれの曲で、ときにロバート・クレイを彷彿させる上手いソロ、アルバート・キングに影響を受けたに違いない太いトーン、ジミ・ヘン風まで飛び出したり、、、誇らしげな強いヴォーカルもなかなか。バッキングのジョニー・ヘンダーソンのハモンド・オルガンは古き好き音で、60年代を思う。本場モノも良いけれど「ブリティッシュ」のスパイスにはたまらない魅力がある。
http://www.youtube.com/watch?v=L4yo9I6ZJ18
http://www.youtube.com/watch?v=WS70i3-ameU
http://www.youtube.com/watch?v=3CIop15kx8w
ジャケットは米国ブルーズっぽい、写真は他に無かったのだろうか? ★★

Jakko Jakszyk, Robert Fripp & Mel Collins - A Scarcity of Miracles (2011)2011/09/06

Jakko Jakszyk, Robert Fripp & Mel Collins - A Scarcity of Miracles (2011)
ジャッコ・ジャクツィク、ロバート・フリップ、メル・コリンズ。名盤「クリムゾン・キングの宮殿」から40余年、新編成キング・クリムゾンの布石となる噂のプロジェクト・ユニット。フリップ氏が久しぶりに(約10年ぶり)ロックのフィールドに戻ってきたのは嬉しいが、過去に何度も懲りているので今回も不安。内容は想像通りかってのキング・クリムゾンとは別物、もちろんフリップ氏のギターも聴けるし、リズム隊もしっかりキング・クリムゾンなのだが、フリップ主導の独創的プログレバンドでは無く、ジャッコの歌が綴る初期の英国風叙情的歌曲集である。だけど好きなメルのソプラノサックスが聴けるのを女学生の様に喜んでいる私、以前と変わらず、いや昔よりもジェントルでムーディ、心に響く美しい旋律はたまらない。フリップ氏らしさのスリリングさは薄いけれど、非常に丁寧な仕事ぶりは流石だし、英国の伝統的ロックの円熟の極み(過大評価かも)。少しジャズっぽさも戻ってのかなあ、次作が楽しみ。
http://www.youtube.com/watch?v=wOxn2GTGa2U
http://www.youtube.com/watch?v=7X6BjJ2eaEU
お馴染みの P.J.クルック のアートワークはシュール。★★★

Yes - Fly From Here (2011)2011/09/07

Yes - Fly From Here (2011)
イエス。昨日に続き英国3大プログレの雄(四天王との意見も有るが)新生イエス10年ぶりの新作はタイトルも意味深?。とにかく構成メンツも出たり入ったり、人間関係とか内情はまあ、、ツアーはメンツが違ってたり複雑。本作でも交代したベノワ・ディヴィッドのヴォーカルが気になるところであるが、彼の声も美しくジョン・アンダーソンとまではいかないが、かってのイエスのムードは十分ある。プロデュースはあのトレヴァー・ホーン氏。表題曲の組曲「We can fly from here」は30年前にトレヴァー氏がイエスの為に書いた曲、過去にツアーで一部の音源は出ていたが、執念か、新曲創作が枯れたのか?やっと完成に至る。近年の混迷期?は残念ながら名作には恵まれなかった様に思う(どこの老舗バンドも同じ様なモノ)暫くちゃんと聴いて無かったのだが、いゃあ本作は違った、スティーヴ・ハウのアコギのソロもあるし、ジェフ・ダウンズのキーボードも悪く無い、この新生イエスは思いの外美しく完成されオジサンも納得の音、イエスはこうでなくっちゃネ。PVを見るとみなさんすっかりお年を召した感じ(実年齢がそうなんだから当然)いつまでも現役であることは素晴らしい。
http://www.youtube.com/watch?v=CR-DKEcDtt8
http://www.youtube.com/watch?v=kl0klun62mw
アートはお馴染みの ロジャー・ディーン、CDサイズでは魅力が半減。★★★