V.A. - Music For The Film; Sounds And Silence (2011)2012/02/01

Music For The Film; Sounds And Silence (2011)
音と沈黙-映画のための音楽。冬に合うジャズですぐ浮かぶのはECMジャズ。その ECM(Edition of Contemporary Music)レーベル設立者で名プロデューサー マンフレート・アイヒャー(Manfred Eicher)の日々を映したドキュメンタリー映画のサウンド・トラック盤。総帥アイヒャーの製作プロセスや信念、手法が美しい映像から垣間見える充実の内容。アーティストやスタッフの証言、製作風景やライブ映像を交えながら、ECMというレーベル、そしてアイヒャーという人間に迫った貴重な映像の数々(レビューより) 残念ながらまだ映画は見ていないが、キース・ジャレット、ヤン・ガルバレクなど、ECMを代表するアーティストたちによるサントラ盤を聴くだけでも美しい映像は容易に想像出来る。映画は音楽を製作するプロセスを映したものであるのに対し、本サントラはその音楽を完成されたフォームで収録とのこと。随分長く聴き続けているが昔も今も ECM流の「即興演奏」は音の風景として自由でブレることのない純粋な音楽、鼻につく小難しさも嫌いでは無い。退屈な「癒し」「ヒーリング」音楽と似て非なる音楽であり続けることは貴重である。「ECMの音楽は、北国の白樺の林を散歩しながら、吹き抜ける風の音を聴くのに似ている」と誰かが書いていたが巧い表現だ。
http://www.youtube.com/watch?v=KzTgOL9y6vo
http://www.youtube.com/watch?v=Ho-p1Nxgqlo
http://www.youtube.com/watch?v=qeHYOzKFgSg
ジャケットも純ECM、何でもない写真なのだがECMだ。★★★

Jitka Cechova - Smetana;Piano Works Vol.5 (2011)2012/02/02

Smetana;Piano Works Vol.5 (2011)
イトカ・チェホヴァー。もう2月、冬の 新春らしいピアノならやはりクラッシックからスメタナのピアノ曲。スプラフォン・レーベルのスメタナ・ピアノ曲全集の第5巻である。スメタナといえば「モルダウ」のようなオーケストラ曲や室内楽の印象があるが、本人がピアノの名手だったそうであり多くのピアノ曲が残されている。そのいずれもが技巧的で内容も凝りショパンやリストに匹敵する魅力的なピアノ音楽作曲家だったとのこと(クラッシックに関しても全くの素人なので詳しくは無い)。演奏するのはチェコの女流ピアニスト、イトカ・チェホヴァーはエネルギッシュな技巧派、細かい音の動き、畳み掛けるような流麗さは私にも聴き取れる。スメタナのピアノ曲は始めて聴いたが思いの外親しみやすい、それは楽曲そのものがそうなのか、チェホヴァーの解釈と表現なのかは解らないが、ありがちな難解さや退屈さ及び暗さは無く、全22トラック1時間19分を穏やに過ごす事ができる。たまにはこんな優雅なピアノの響きに和むのも好い。それにしても今日は寒過ぎる、のでスキットルのマッカランでほっこり。
http://www.youtube.com/watch?v=qjp-Si6j7Fc
http://www.youtube.com/watch?v=Uy5lbCw2RCg
シリーズ全部は知らないが、なかなかの美貌。★★

Doulce Mémoire - Antoine de Févin; Requiem d'Anne de Bretagne (2010)2012/02/03

Doulce Mémoire - Requiem d'Anne de Bretagne (2010)
ドゥルス·メモワール。アントワーヌ·ド·フェバン(フランス初期ルネサンスの作曲家1470〜1512年?)作、ブルターニュのアンのレクイエム。フランスのルネサンス音楽演奏集団 ドゥルス·メモワールがすすめている王様シリーズの新譜。本作は「ブルターニュ公爵の娘ルイ12世妃アンヌの葬儀で演奏された」という想定で、フェヴァンのレクイエムをメインにした宗教音楽集。アンヌ女公は2人のフランス国王と結婚し、権力闘争の荒波にもまれる悲しい生涯を送ったそうで(まるで某歌劇団のお話にありそうな)、、仏語なので詳しい事もあちらの歴史も判らない。レクイエムと聞けば何だか辛気くさい音楽が浮かぶかもしれないが然にあらず、古い中世のポリフォニーの伝統 男性ヴォーカルのハーモニーがとても素敵で優しくて居心地が良く、荘厳ながらもとても聴きやすい声楽アルバム。素人の私が聴いてもドゥルス·メモワールの演奏は神々しいほどに素晴らしいの一言、圧倒的な完成度の高さに思わずため息が漏れる。馴染みのロックやジャズも好いけれど、ネット経由でこんな素晴らしい音楽に出会えたことに感謝。
http://www.youtube.com/watch?v=f-Hif4mgu_k
http://www.youtube.com/watch?v=tbbLNtGfGeY
ジャケットは格調高く、らしいアートワーク、荘厳。★★

泡のように現れては消えていく、、音楽。2012/02/04

昨今の音楽事情 音楽にお金を費やすのは我々中年ではなく、本来は若い世代だったハズだがその世代が買わないらしい。買ってまで聴きたい音楽が少ないからなのか、 もう音楽は買って聴く時代でないからなのか。1曲ごとに曲が買える時代、又はFMやネットから垂れ流されるのを聴く、ネットで海賊版を手に入れる?(今や本家の海賊盤でさえネットにある)、音楽を楽しむ手段は全く違ってきた。何をどのように聴こうが余計なお世話だけれど、これじゃ 創る側も楽しむ側もダメになりはしないか、売れてこそのミュージシャン、このまま低迷すれば憧れ追随する者がいなくなる。音楽に限らず 優れたモノ= 売れるモノじゃないのも悩ましい。
ラジオはFMでさえもくだらない喋りとCMが嫌だ、しつこく流されるヘヴィー・ローテーション(業界の力関係?)も嫌、だから新しい音はもっぱらネットのラジオやユーチューブ経由。日々世界中から入ってくる音楽を含め様々な情報は、私にとって「宝の山」なのだが「オンライン海賊行為禁止法 SOPA/PIPA」の影響で急激に情報が減ってしまったのは残念。目に余る著作権侵害は規制されるべきだが、いつだってどんなモノだって使う側のモラルに託されるべきでは? 何でもかんでも取り締まるのは、僅かでも悪用される可能性が在るとなるとほぼ全てが該当してしまうのは困ったこと。売れない元凶の全てが海賊版のせいでは無い(所詮 海賊版はいかがわしいモノ)。どうこう言っても音楽も日々泡のように現れては消えていく、、「昔は良かった」とボヤきたくなる。(友人 Iさんのブログを引用させていただきました)

Tito Marcelo – Frágil Força, Força de Quebrar (2011)2012/02/06

Tito Marcelo – Frágil Força, Força de Quebrar (2011)
ティト·マルセロ。洒落たジャケットが記憶に残り MPBの男性ヴォーカル モノくらいしか分からなかったのだが聴いてみた、結果はアタリ(こういうのは嬉しい賭け)。ティト·マルセロは74年生まれの37歳、プロのミュージシャンだった祖父と父の影響で歌い始め、遅咲きだが昨年くらいから曲作りも始めたようである。その音は 柔らかいタッチで淡々と綴られる 詩情溢れる上質のブラジリアンAOR、押すでもなく触れるでもない心地良い音の感触、ユルくてのどかで、気取りの無い優しい歌声、、アコーディオンの音色もたまらなくサウダージ、まったりと和むのに佳し。バンドは アンドレ·バスコンセロス(ベース)、ジョアン·ビアナ(ドラム)、レナート·フォンセカ(ピアノ)、ヴィニシウス·ローザ(ギター)、 バーバラ·メンデス(ヴォーカル)、ルイ·コインブラ(チェロ)、マルセロ·マルティンス(サックス、フルート)、マーク·バスコンセロス(ギター)、ジェンナーロ(アコーディオン)、、腕利きのメンツの創りだす透明感のあるサウンドも新鮮。全9曲、収録時間は34分と短い、長けりゃイイってモノじゃないがもう少し長く酔いしれていたかった。
http://www.youtube.com/watch?v=NOzgMvqjxI0
http://www.youtube.com/watch?v=26WhvdSyVcM
http://www.youtube.com/watch?v=oEvbubBH204
ジャケットのセンスは少し古いが素敵な写真。★★