Miles Davis - Ascenseur Pour L'Echafaud; Soundtrack (1957)2012/03/16

Miles Davis - Ascenseur Pour L'Echafaud; Soundtrack (1957)
Miles Davis (tp), Barney Wilen (ts),
Rene Urtreger (p), Pierre Michelot (b), Kenny Clarke (ds).

マイルス·デイビス&バルネ·ウイラン 他。ルイ·マル監督の1958年制作のフランス映画、邦題「死刑台のエレベーター」のサウンドトラック盤。撮影当時は若干25歳、監督デビュー作品であり代表作でもあるサスペンス映画。本作は若き日のマイルス御大が初めて手掛けた映画音楽、テナー·サックス奏者のバルネ·ウィランをはじめパリのジャズメンを迎え(バルネ率いるオクテットから選んで)クインテットを再編成。パリのスタジオで真夜中にラッシュ·プリントを見ながらアドリブを加えたという伝説的な録音、まさに音楽のヌーヴェルヴァーグ。全くの即興とは思えないような全10曲の素晴らしいモダン·ジャズ、演奏レベルの高さはマイルスの存在をとてつもなく大きく感じさせる。白黒の画面が美しい夜のパリの街を映し出し、不安と焦燥感を煽りたてるようなマイルスのトランペットがたまらない。モーリス·ロネもジャンヌ·モローも最高に素敵でファッションにも憧れた。私がジャズに目覚めたのはフランス映画であり、吐く息が白くなるほど冷たい部屋で静かに良く聴いた、ロックには無い大人な格好良さに、クールさに魅了された。ヌーヴェル·ヴァーグやフィルム·ノワールが流行で映画もむさぼる様に観た時代、ゴダールは田舎の少年には難解だったがルイ·マル、トリュフォー、ルネ·クレマンは大好きだった(ロジェ·ヴァディムを好きだと言うには幼かった)。
http://www.youtube.com/watch?v=saG7EELIfMM
http://www.youtube.com/watch?v=xDeZnWEUA_k
ジャケットはジャンヌ·モロー、この絵だけでイメージは膨らむ。★★★

Halie Loren - They Oughta Write a Song (2008)2012/02/28

Halie Loren - They Oughta Write a Song (2008)
Halie Loren (vo), Matt Treder (p),
Mark Schneider (b), Brian West (ds), Tim McLaughlan (tp).

ヘイリー・ロレン。2月も末 まだまだ寒いこの季節に聴きたいアルバムと言えば、アラスカ出身オレゴンを拠点とするジャズシンガーの2nd。2年ほど前から注目している方で最近のライヴもよいのだがまずはコレ。いつもながら私の選ぶ女性ジャズヴォーカルはスモーキーな歌声で純ジャズではなく程よくポップスの要素の入ったモノ、当然美人。「Autumn Leaves」「As Time Goes By」「キサス・キサス・キサス」等スタンダードや、「青い影」「Dock of the Bay」「Sunny Afternoon(キンクスとは珍しい)」等ポップス、ロック系カヴァーと彼女のオリジナルが半々、この自作曲も全く遜色ないほどに秀逸。基本はピアノトリオ、マット・トレダーの粋なピアノも文句無し、ドラムのブラシも聴きどころ、トランペットもいい感じに入る。気怠い感じのブルージィでムーディーな曲は格別、若いのに表現も見事に それでいてしっとり丁寧に歌い上げているところが好い。もう8作?リリースされているがハズレだったりアタリだったり、それも含め全てが彼女の魅力。本作翌年 Many Times, Many WaysとStages (2009)、After Dark (2010)と立て続けにリリース、最新作 Heart First (2012)も出たばかり、早く聴かなければ。
http://www.youtube.com/watch?v=duxBy_zFW3k
http://www.youtube.com/watch?v=X7lWkNs8se4
輸入盤、日本盤で違うが共に印象的美人ジャケット(これは輸入盤)。★★★

VA - Sound Of Jazz FM 2011 (2011)2012/02/10

Sound Of Jazz FM 2011
ジャズ、ソウルのコンピレーション作品。カメレオンのイラストでお馴染みの英国ロンドン発のネットのラジオ「Sound Of Jazz FM」リリースの最新CD2枚組(4作目らしい)。新しいミュージシャンや音源を求めて日夜ネットを手繰る日々、ネットのラジオ局って数が多過ぎ無闇に選んでがっかりすることも多々、この局は友人 I氏のブログでも紹介されていたし、なるほど聞いてるモノまで一緒だワ、で、改めて検索するとCDがリリースされていたので紹介。とりわけ特別なレア・トラックを収めているわけでは無いが、今回はダニー・ハザウェイのレア・ボックスに収められていた未発表曲くらいかな。ただイージーに人気の曲を並べただけのコンピじゃない、新旧アーティストを織り交ぜながらも完璧なコンセプトで、なかなか無い共感、納得できる選曲と曲順は嬉しい。大抵は個々のアルバムで持っていたりするのだけど、何でもかんでもミーハーに聴いている私でさえ聞き逃している演奏があったり、毎度教えられることばかり、抜群のセンスでチョイスされた楽曲は日本人の琴線にも響いてくるようである。来週に迫ったバレンタインに流すと佳いのではないだろうか?若い方にも佳いが、音楽から遠ざかっている中年の方にお薦めする、 アマゾンだと今なら¥ 1,784-なり、お買い得過ぎる。
http://www.youtube.com/watch?v=4l_WLAPeh10
http://www.youtube.com/watch?v=tyCWKP-MnX8
http://www.youtube.com/watch?v=GqJtgjsruj8
ジャケットはイマイチでダサイ、昨年のよりはマシだけど。★

新しい音はお気に入りのアルバムのパーソネルを芋ずる式に手繰ることが多いが、まどろっこしいので音のカタログとしてこんなコンピレーションもよく聴く。様々なジャンルが出ているのと、たっぷり入って安価なのが佳い、全くの聴かず嫌いも解消できるし素晴らしい出会いが待っている。

Maysa – Convite Para Ouvir Nº. 2 (1958)2012/02/08

Maysa – Convite Para Ouvir Nº. 2 (1958)
マイーザ。邦題/マイーザの世界へようこそ Nº 2。昨日の吉田慶子さんを書いてたら大昔のサンバ·カンソンのコレが聴きたくなった。ボサノヴァ誕生前夜、ビリー・ホリデイ、エディット・ピアフ、アマリア・ロドリゲスらと並び称される 破天荒な人生を辿った不世出の女性歌手マイーザの2作目、かけがえの無い最高に美しい1枚である。昨日「サンバ・カンソン」を歌謡風サンバと簡単に書いたが、詳しくはサンバをベースにジャズ、ブルース、それにシャンソンを組み合わせた音楽スタイル。私は年齢的にもマイーザ・ファンと言えるほど爺ィじゃないけれど、ボサノヴァ好きが高じて歴史をさかのぼっていくうちに知り魅了される。録音こそ古いが上質の女性ジャズ・ヴォーカル作品、魅力的な元祖ハスキーボイスがなんともたまらない、その奥の深い声は古き良き時代の薫り漂い、高級なウィスキーの似合うアルバム。もう少し後の「Barquinho/マイーザの小船」ボサノヴァも文句なしに佳い、またいつか。
http://www.youtube.com/watch?v=3uEvk7pgt0U
http://www.youtube.com/watch?v=vKJL0m-_-p0
http://www.youtube.com/watch?v=753oh5uSEZ0
ジャケットは緑色の瞳輝く「魔性の女」若干20歳とは思えぬ妖艶さ。★★★

V.A. - Music For The Film; Sounds And Silence (2011)2012/02/01

Music For The Film; Sounds And Silence (2011)
音と沈黙-映画のための音楽。冬に合うジャズですぐ浮かぶのはECMジャズ。その ECM(Edition of Contemporary Music)レーベル設立者で名プロデューサー マンフレート・アイヒャー(Manfred Eicher)の日々を映したドキュメンタリー映画のサウンド・トラック盤。総帥アイヒャーの製作プロセスや信念、手法が美しい映像から垣間見える充実の内容。アーティストやスタッフの証言、製作風景やライブ映像を交えながら、ECMというレーベル、そしてアイヒャーという人間に迫った貴重な映像の数々(レビューより) 残念ながらまだ映画は見ていないが、キース・ジャレット、ヤン・ガルバレクなど、ECMを代表するアーティストたちによるサントラ盤を聴くだけでも美しい映像は容易に想像出来る。映画は音楽を製作するプロセスを映したものであるのに対し、本サントラはその音楽を完成されたフォームで収録とのこと。随分長く聴き続けているが昔も今も ECM流の「即興演奏」は音の風景として自由でブレることのない純粋な音楽、鼻につく小難しさも嫌いでは無い。退屈な「癒し」「ヒーリング」音楽と似て非なる音楽であり続けることは貴重である。「ECMの音楽は、北国の白樺の林を散歩しながら、吹き抜ける風の音を聴くのに似ている」と誰かが書いていたが巧い表現だ。
http://www.youtube.com/watch?v=KzTgOL9y6vo
http://www.youtube.com/watch?v=Ho-p1Nxgqlo
http://www.youtube.com/watch?v=qeHYOzKFgSg
ジャケットも純ECM、何でもない写真なのだがECMだ。★★★